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君はまだカリスマではない

昨日は興毅・大毅の初競演ということもあり、有明コロシアムはかなり盛り上がっていたようです。

試合も興毅が2R、大毅が1RでのKOと順当な結果に終わりました。


今回は2人が試合だったので、まずは大毅から。
先日の判定試合でずいぶん悔しい思いをしたのか、異例の試合間隔も、きっちりと調整してきたようです。

戦前の予想では、8Rもあるのでもっと時間をかけてKOするのかと思っていたけど、相手がそこまで打ち合う気力が無かったようで残念でした。

せっかっく同じジムの渡部との「KOタイム勝負」というイベントも行なっていたのだから、もっと考えた試合展開が欲しかったです。

6Rくらいまでは『倒さないで試合を組み立てる』ことができるようになれば試合に企画を織り交ぜても面白いと思うけど、正直言って昨日の試合は大毅が企画を生かせなかった印象が残ってしまいました。

戦前の情報で相手の実力は分かったはずで、あえて秒殺を狙うスタイルで行くなら「兄弟KOタイム勝負」の方が話題性があったのではないでしょうか。

大毅が1Rで渡部が8Rでは「牛若丸vs弁慶」という企画は当面はお蔵入りとなるでしょう。
渡部にしてみればもったいないけど、これも現実。

試合後の歌も、前回に比べてやや支持率が向上しているみたいで「KO=歌」の図式は着々と浸透してきているようです。

リング上で歌うことを批判する方も多くいるようですが、個人的には賛成なので今後も続けて欲しいと思います。

歌唱力や選曲についての好き嫌いは別ですが…。



そして興毅について。

相手はWBC世界ランクで31位のファハルド。
世界ランキングは40位までなので、ギリギリのランカーです。

内容は圧勝で、興毅特有の強くて早いパンチの連打で早々とレフェリーストップ。
世界前哨戦のつもりで闘っていた選手らしい、モチベーションの高い試合内容だったと思います。

まずはKO勝利で一安心ということでしょうか。


1日にポンサクレックが中広選手に勝った後、興毅との試合を口にしたようです。
ポンサクレックといえば、先日金平会長が交渉を行なった際に「多額のファイトマネー」を要求され、立ち消えになった相手です。

半年以上前からの因縁もあり、視聴率を狙うには好カードかと思います。


しかし、個人的にはライトフライ級を狙うほうが面白いと考えています。
まだ19歳で成長期の興毅にとって、フライ級は生涯のクラスではないと思うからです。

体格が大きくなり、階級を上げていく過程の中でライトフライ級のベルトを狙えるのは数年しかないでしょう。



興毅のキャラクターとしては、チャンピオンになっても挑戦者の立場を維持していきたい意図もあるのではないかと思います。

つまり、防衛回数を増やすよりも確実に取れるベルトを狙い、3階級制覇やWBA・WBC統一王者という路線が考えられます。



昨日の試合で世界戦への最終戦にする予定だった試合ですが、おそらく夏にもう一試合やるのではないでしょうか。

ライト級の格下相手なら、さほど世界前哨戦の緊張感がないので、面白みに欠けると思います。
相手は以前から何度か書いていますが、エドガル・ソーサ(WBC世界ライトフライ級4位)がいいと思います。

理由は単純です。
10代での世界王者になるリミットはあと半年しかありません。
真の世界ランカーを相手に、取りこぼしが許されない状況で、どのような試合を見せてくれるのかを見てみたいからです。



興毅の実力なら世界は十分に届く距離にあるでしょう。
おそらく現時点で世界チャンピオンのベルトに触ることはできていると思います。

あとは、それを捕まえる『運と精神力』が備わっているのか?
そしてボクシングの神様は興毅のボクシングを認めてくれるのか?


その結果によって興毅はカリスマボクサーへと昇華していくのだと思います。
by jj-akira | 2006-05-06 18:17 | 亀田3兄弟


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